前顎前突、出っ歯、隙間が悩みで長年矯正を検討していますが、人前に出る仕事上、矯正器具がつけられず、断念してきました。お忙しいところ恐れ入ります。
 前顎前突、出っ歯、隙間が悩みで長年矯正を検討していますが、人前に出る仕事上、矯正器具がつけられず、断念してきました。

 最近ではインビザラインやプチ矯正という目立たない矯正が出てきたと知り、ぜひはじめたいと思っています。
 私のような症状の場合、インビザラインまたは、プチ矯正のような部分矯正で治療ができる可能性はありますか?
こんにちは!橋本歯科医院 院長 橋本光悦(みつよし)です。
 写真拝見させていただきました。
 確かにかなり咬み合わせが深いですね。
 これは出っ歯じゃなくて奥歯の咬み合わせが悪い為に、具体的に言いますと奥歯が特に上の奥歯が余り出で来てくれてない為、ある意味での萌出不良の為に下顎が前に出てくれない下顎後退症ですね。
 このような場合、特に上の奥歯を下へ引っ張り出してやる事により咬み合わせが浅くなり下顎が前方へ誘導されるという現象がが起き、その結果としていい位置で咬む事が出来るようになるのです。
 そこで問題なのですが、インビザライン等のマウスピース矯正は歯を引っ張り出すという行為が一番苦手とする移動なんです。
 つまり歯の上からプラスチックの装置を被せるのですから、その装置以上に歯が飛び出すわけありません。
 ですからこういう症例の場合ワイヤー矯正しか方法は考えられないのです。
 それも通常の矯正歯科で行われている真っ直ぐなワイヤーでなく、各歯と歯の間に個別のバネの入った複雑な装置を使わないと、歯は下へは飛び出してくれません。
 このまま放って置かれると上の前歯がどんどん前に出て隙間は広がり、また下の歯による突き上げが大きすぎて歯は歯槽膿漏になりいずれぐらぐらになって抜けてくるでしょう。
 そうなってからではもうどうしようもありません。
 早期に処置しておかないと後10年経ったら後悔しますよ!
 長々とした説明になりましたが、その辺を考慮されて今後どうすべきかの判断の参考にしていただければ幸いです。